ミュウブログ

雑記ブログです。

川端康成を読んでみる

川端康成について今回は書いてみました。

国内では人気がない作家なのか?

最近の静岡新聞だったと思うんですが、ノーベル賞を取った作家にも関わらず、日本では人気がイマイチなのだって書いてありました。

 

本屋さんでも扱いが小さく、研究をしている人も少ないらしく、川端康成を勉強したくて日本に来た留学生ががっかりしていたなんていうエピソードも添えられていました。

 

かくいう私も『雪国』と『伊豆の踊子』くらいしか代表作を知らないし、読んだ記憶もないし、ノーベル賞をもらった理由も全く知らない。。。

 

でもなんで研究する人も少なくて、日本ではあんまり人気がないんでしょうかね??

こはちょって分からないのですが、ノーベル賞をもらった理由くらいは調べたら分かりそうですね。

川端康成ノーベル賞をもらった理由とは?

 

日本人の心の精髄を優れた感受性をもって表現する、その物語の卓越さ

(引用:川端は「日本文学の代表」 68年ノーベル賞の資料開示: 日本経済新聞

 

が受賞の理由だそうです。

 

文学作品にうとい私は、全然わかりません。

語るならちゃんと読んでからにしましょう。

 

ただ、文学研究者の「大木ひさよ」さんはこう語っています。

川端の作品の中には、「美しい伝統的な日本」と、太田夫人のように一人の女性の中に、相手を立てて自らをへりくだるような、大胆な「新しいタイプの日本人(女性)」が同居している。

 

それらは川端独自の世界でありながら、外から見ると伝統を守りながら新しい何かを求めていた日本と一致したのではないだろうか。

(中略)

伝統と近代化を持ち合わせた川端文学は、世界が次の世代に求めていたものであり、それがアジア初の「ノーベル文学賞」へと繋がったのだと思う。

(引用:川端康成とノーベル文学賞

同資料では、ノーベル賞に推薦されていた谷崎潤一郎は、西洋文学に影響されていると審査員から判断されていたともあります。

 

川端康成の受賞ポイントは、どうやら日本人らしさや伝統を守りながらというところだったようです。

『美しさと哀しみと』を借りて読んでみた

図書館にあった『美しさと哀しみと』を借りてきました。

 

正直、まったく期待していなかったんですが、おもしろかったです。

勝手に森鷗外夏目漱石みたいな古典文学だと思っていたんですが、初版1973年の現代文学でした。

なので読みやすかったです。

 

それよりも主人公の大木年雄がやばい。

昔の本って、なぜすぐによそで女を作るのか?

しかも相手は未成年。

今の時代だったら逮捕されてるでしょう。

 

「こいつ、ろくでもないな~」と思いながら読みました。

 

いやほんとに奥さんがかわいそすぎる。

エンディングも奥さんが一番の被害者と言えます。

 

原因を作ったのは年雄。

天罰が年雄にだけ当たればいいのに、周りの人がめっちゃかわいそすぎる。

 

全て年雄が悪いのに、奥さんがこれ以上苦しむ必要ないのに。

やっぱ浮気とかしたら縁を切ったらいいんでしょうかね。

私は結婚をしていないのでなんとも分かりかねますが。

 

と、私の読んだ感想はこんな感じですが、ノーベル賞受賞の理由になった「美しい伝統的な日本」の描写は、具体的にはよくわかりませんでした。

 

狂気的なシーンも、鬼気迫る感じでもなく、淡々としているわけでもないですが、とても読みやすいです。

 

また40年以上も前に執筆された本なのに、同性愛や三十路になってもまだ結婚しない息子などが出てくるので、最近出版された本だったかなと錯覚してしまいました。

 

ラストまでおもしろいので、気になった方はぜひ読んでみてください。

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