海堂尊の作品を順番に読んでみる
海堂尊さんの作品が好きで、図書館で目についた本から適当に読んでました。
有名なのはドラマや映画にもなったバチスタやジェネラルルージュ、ブラックペアンあたりでしょうか。出演していたキャストも豪華でしたが、海堂さんの作品の登場人物は、もうかっこいいんですよ!ほんとに新しく読む本を開くときは、ワクワクします。
が、ある時気づきました。
「実は連綿と続く長い長いシリーズなのではないか?」と(笑)
海堂さんの本は、同じ登場人物が出てくるシリーズものですが、各タイトルが独立しているので一見シリーズとわかりにくいんですよね。連番を振っているわけでもないので。それぞれのタイトルかっこいいから、そこもまた好きなんですが。
そこで、一回整理して最初から読みなおそうと思って調べてみました。が、かなりたくさん見つかりました。あんな内容の濃い本を何冊も生み出せるなんて、すごいですよね。
ストーリーの順序と出版順が違う場合もあるようですが、なるべくストーリー順になるよう読んでいこうと思います。
海堂尊の作品を並べてみる
調べた感じのストーリー順に並べてみます。ただし、発行された年の順にはならないこともあるので、( )内に発行された年を記載します。
リンクが貼ってあるのは読んだ本で、クリックすると各見出しへ飛びます。
リスト
17.アリアドネの弾丸(2010年9月)
19.スカラムーシュムーン(2015年7月)
20.ケルベロスの肖像(2012年7月)
21.カレイドスコープの箱庭(2014年3月)
22.モルフェウスの領域(2010年12月)
23.夢見る黄金地球儀(2007年11月)
24.アクアマリンの神殿(2014年6月)
25.医学のたまご(2008年1月)
26.コロナ黙示録 2020災厄の襲来(2022年7月)
27.コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴
以下は番外編のようですが、読んでみて上のリストの中に後から入れることもあるかもしれません。
- 東京都二十三区内外殺人事件(2007年12月)
- 外科医(2008年)
- 青空迷宮(2008年12月)
- モルフェウスの領域(2008年11月)
- 平和的祭典北京五輪(2008年12月)
- 玉村警部補の災難(2012年2月)
- 玉村警部補の巡礼(2018年4月)
- ランクA病院の愉悦(2016年6月)
- 氷獄(2019年7月)
- 死因不明社会2018
登場人物が成長して次の世代へ移って、というのを繰り返しているので、同じ登場人物が出てくることもあれば、出てこないこともあります。ただ、前のストーリーを知らなくても、読めるとは思います。
これらのほかにも、ポーラースターシリーズなどもありますが、ここまで紹介した本を読み、今後は読んだらあらすじや感想を追記していく予定です。が、感想は順序がばらついているところもあります。
01.ブラックペアン1988
ブラックペアン1988は、2007年9月に発行された本です。デビュー作であり海堂さんを有名にした『チームバチスタの栄光』よりも後に書かれていますが、バチスタ以前の時代の内容になっています。
2018年に二宮和也の主演でドラマ化されましたが、ドラマの主人公は外科医の渡海だったのに対し、原作では新人外科医の世良が主人公になっています。渡海は「オペ室の悪魔」と呼ばれ、ドラマでは手術室で金を巻き上げていましが、原作にはなかったので、ドラマの脚本で追加されたんでしょう。
私は先にスリジエセンターを読んでいたのですが、なぜ世良が教授たちに一目置かれる新人外科医なのか謎でした。世良は高階や渡海、佐伯に振り回されながらも必死にくらいついていくし、外科医としてやっていく覚悟のあるからだということが、ブラックペアンを読んでわかりました。
高階を手術室へ連れて行くために、上級医師の佐伯と高階の前でも世良が怯まなかったシーンがかっこよかったです。(2022.09.12著)
02.ひかりの剣
ひかりの剣は、2008年8月に発行された本です。時代は1988年で、ブラックペアンと全く同じ時間軸です。
のちのジェネラルルージュ・速水の医学生時代のストーリーで、剣道部での青春群像が描かれていました。この頃の速水は、のちのジェネラルと呼ばれるようになってからの性格とは、ちょっと雰囲気が違うと感じました。割と真面目だったんです。
ジェネラルは、救命救急の現場において人使いの荒さで有名ですが、その素地が高階との出会いによって生まれたことがわかります。ブラックペアンの渡海の影響も多分にありますが。
ただこの本は、医療現場のハラハラドキドキするようなシーンはありませんし、謎も駆け引きもありません。速水のファンなら面白いと感じるとは思いますが、そうでなければおすすめはできないなと思いました。
海堂さん本人は気に入っているらしいのですが、剣道の大会とその練習がメインで、キャラクターのファンでなければ取り立てて面白いストーリーとはいえないな、というのが正直な感想です。(2020.09.16著)
03.ブレイズメス1990
ブレイズメス1990は、2010年7月に発行されました。
スリジエセンター1991の前半部分といったところです。天城がモナコ公国のモンテカルロから、東城大付属病院へ招聘されるいきさつがわかります。天城と世良の出会い、天城の公開手術の様子、新しいVIP向け施設「スリジエハートセンター」創設が始動する流れになっています。
正直、海堂尊さんの作品にしては物足りなさを感じました。物語が淡々としていて、海堂さんらしい見せ場といったら、マッディ・ボブをギャフンと言わせたところくらいでしょうか。
海堂さんの描くクセつよ登場人物が好きな私にとっては、駒井のキャラクターは良かったです。ただ、教授たちも保身を第一に考える人が多く、駒井以外はパッとしない感じでした。
スリジエセンター1991は、読んで良かったと思う本ですが、ブレイズメスはスリジエを読むのために情報を仕入れる程度に読むのはよいと思います。(2020.09.10著)
04.スリジエセンター1991
スリジエセンター1991は、2012年10月に刊行されたものです。『ブラックペアン1988』、『ブレイズメス1990』に続く「バブル三部作」と言われるシリーズの最終作なのだそう。
心臓専門の治療施設を立ち上げるために、モナコ公国から天城を招聘しますが、スリジエセンター計画をつぶそうと足をひっぱる人ばっかりいて、計画はどうなるのかっていうストーリーです。
後のジェネラルルージュ速水と、イノセントゲリラの祝祭で活躍する彦根が学生で登場するところも見どころ(読みどころ?)になっています。速水は、研修医時代からすごくておもしろいですね。
この本で良かったな~と思ったセリフが2つあります。どちらも桜宮(東京ではない架空の都市)市民病院の鏡部長の言葉です。
桜宮市民病院の入院患者の手術を東京で公開手術することになるのですが、滅多に起こることのない麻酔トラブルが起きてしまいます。
「悪性過高熱を経験してる麻酔医なんていない。けどな、みんな必ずダントロレンは準備しておくもんだ。それが医学知識の集積ってもんだ。」
医学知識の集積がなんのためにあるのか、プロとしての気概を感じました。
「オイラたちには成功するしか道はない。ならば派手にふかすのが外科医の心意気ってもんだ。」
意気消沈した天城にハッパをかけるためにも言われた言葉ですが、自分にもハッパをかけていたのかもしれません。口は悪いですが、江戸っ子のようなサバサバした鏡部長もかっこよかったです。
そして、私はラストで号泣しました。今後の世良を含めた後進たちの成長や物語につながっていくと知っているから、虚しさは薄れましたが、最新刊がこれだったらやるせなさを2~3日は引きずったと思います。(2022.09.08著)
05.ジェネラル・ルージュの伝説
この本は2009年に発行されました。本書の半分はジェネラル戴冠のストーリーですが、残り半分は海堂さんの2006年デビュー作から2009年までの執筆した本を整理した情報が掲載されています。
紛らわしいのですが、これには「ジェネラル・ルージュの伝説」と「ジェネラル・ル-ジュの伝説 海堂尊ワ-ルドのすべて」の2種類あります。後者が先に出版されたもので、前者は後から出版され、大幅加筆されているので、前者がおすすめです。
ジェネラル戴冠ストーリーは、東城大の近くにあるデパートの屋上で火災が発生した事件で、たしかスリジエセンターでも世良目線で描かれていたと思います。
教授たちがほとんで出払っている中、病院に残っていた新人外科医の速水が救急救命を取り仕切ったジェネラルルージュの伝説の始まりの物語です。歌手の水落冴子も登場し、被災した経緯もわかります。
速水は同級生の田口に「あいつは主役にしかなれないやつ」と言われていましたが、このストーリーを読んで、主役になるための舞台を自分で用意できる人なんだ、と思いました。本人はそんなこと意識してませんが、そういう人が伝説を作れるんですね。
後半は著作整理で、登場人物の相関関係や海堂さんの生い立ち、執筆の苦労、医学用語を含む用語解説などなど、執筆の裏側がわかります。
私が好きなのは、名ゼリフのページです。海堂さんの名ゼリフって、時に鋭くて尖ってて、(特に白鳥に)言われたら絶対いやだけど的を射ていて。でも医学と社会の未来も見据えていることも多くて。まぁ、とにかくほんとに良質なエンタメだなぁ~と毎回思うわけです。(2022/09/20著)
06.チームバチスタの栄光
チームバチスタの栄光は、2006年に出版された海堂さんのデビュー作であり、「このミステリーがすごい」大賞を受賞した本です。竹内結子&阿部寛のタッグで映画になり、タイ・韓国・中国・台湾でも翻訳され発売されました。映画の方は観ていないのですが、個人的には伊藤淳史&仲村トオルのコンビが大好きなので、ここではドラマ版を推させていただきます!
キャラの強い厚労省の白鳥は、後半にいきなり出てきます。私は白鳥が出てくると、私はワクワクがとまりません。高級スーツに身を包んでいるのに「素敵な服の下品な着こなし。」など、田口の白鳥に対する評価も笑ってしまいます。実際にいたら絶対お目にかかりたくないですが(笑)、ああいう生き方や性格は、ほんとうにうらやましいと感じます。
ちょっと気になったのが、垣谷がなんかダサい先生になってしまっているところです。スリジエやブラックペアンを読んだときは、英語が堪能で、後輩の世良には厳しくもやさしい、まじめで細かいところに気が付くスマートな医者を想像していたんですが……。
海堂さんの人の描き方で好きなのが、人の優しさを第3者の気づきで表現するところです。
「羽場が顔合わせの際に、コ・メディカルの聞き取り調査が本当に必要なのかと噛みついてきたことを思い出した。保守的な防衛心からの反発だと思っていたが、あれは大友さん(看護師)を守るためだったのか。」
田口が連続術死について、臨床工学士の羽場に聞き取り調査をしたときに気づいたことです。私はこういうのを読むとすぐに「羽場さんていい人だったんだ~」となってしまうチョロい読者です。(2022.09.20著)
07.ナイチンゲールの沈黙
ナイチンゲールの沈黙は、デビュー作『チームバチスタの栄光』の次に書かれ、2006年10月にされた本です。
物語の時間軸もバチスタから9か月後で、ざっくり説明すると、東城大学医学部付属病院の小児科で起こる問題と、病院外で起こった殺人事件に田口と白鳥コンビが巻き込まれていくというもの。
バチスタの後なので、「バチスタよりもナイチンゲールの方が好き」と言われることが多かったそうです。個人的にはどちらも大差なくおもしろいと感じましたが、文体がちょっと洗練されたような印象は受けました。
好きなシーンが、放射線科の島津(田口と同期)とMRI検査をこわがる5歳のアツシの初対面シーン。検査前にいざこざがあって、看護師の小夜と島津がにらみあうことになりますが、島津があっさり非を認めるところも潔くてかっこいい。
そして島津のアツシへの扱いがやさしさのかたまり。前半で島津本人のいないところで「人格は難ありだが、島津はなぜか子供たちには人気があった」と書かれているが、好かれるに決まってます。
また、中央から桜宮署へ赴任してきた加納警視正と、大学の同級生の白鳥のやりとりも個人的な見どころ。似た者同士のキャラで、どちらも曲者だけど切れ者同士だから全然くどくなりません。
バチスタとはまた違った良質な医療ミステリだと思います。(2022.10.01著)
08.ジェネラル・ルージュの凱旋
ジェネラルルージュの凱旋は、2007年4月に出版された本です。ナイチンゲールの沈黙と本来同じ本に収まる予定だったものが2つに分かれたため、まったく同じ時間軸で物語が進行しています。東城大病院に「速水が医療業者と癒着している」という告発文書が届き、厚労省の白鳥を巻き込み問題を調査していくストーリーです。
ナイチンゲールは殺人事件が絡むのでミステリ系ですが、ジェネラルルージュの凱旋は医療界の問題を焦点にあてているので社会派医療ドラマだと思います。
にしても、ナイチンゲールでもジェネラルでも、海堂さんは田口をこき使いすぎです(笑)。ナイチンゲールでは事件の解明に追われ、ジェネラルでは徹夜で書類作成やら倫理委員会への出席やら。いくら独身だからって、ちょっとムリがある仕事量でかわいそう。
そして海堂さんの物語では、毎回誰かしら嫌なキャラがたくさん登場します。嫌なキャラの中でも筆頭格の黒崎ですが、今回はちょっとしか出てこないのに良いところを持って行ってしまいました。
でも嫌なキャラ(三船や野村弁護士)もフタを開けて見ると、自分の仕事をまっとうにやろうとしているだけなんですよね。余計な対立を作るから、お互いに大事なことが聞けなくなってしまうんだってことを感じました。
それと、白鳥の特徴をよく表している言葉だなと思った言葉があります。
「地雷を踏むのは、空中に飛びあがるのにはそれが一番手っ取り早いからだよ」
私の個人的な考えですが、ものごとを成し遂げる人には、目的地までの最短距離を行く人が多いと思っています。最短距離が地雷源であるなら平気で通る、必要なら踏んづけていく、というあの図太さは何回も言ってますが、羨ましい。。。
最後に、この物語では噂の厚労省の氷姫、こと姫宮が登場します。桃色の眼鏡をかけているってことだったので、思わずヱヴァンゲリヲンの真希波・マリが思い浮かびました。非好戦的でどんくさい真希波・マリって感じです(笑)
姫宮の登場は、螺鈿迷宮に続く布石のようですね。すいません、今日はちょっと書きすぎました。(2022/10/06著)
09.螺鈿迷宮
螺鈿迷宮は、2006年11月に刊行された本です。簡単にいうと、桜宮病院に入院することになった天馬が、急速すぎる入院患者の死の謎にせまるというストーリーです。
改めて読み返したんですが、正直言ってこのストーリーめっちゃ好きです。出てくるキャラクターも好きです。桜宮病院の桜宮巌雄院長の器がでかすぎて、もっと登場してもらいたかった。
一読者としても、巌雄からいろんなことを学びたかった、と変な感傷があります(笑)
今回の主人公の天馬も、今後のシリーズのどこかで医者になってまた出てきてくれたらいいなぁって思います。桜宮病院の意志を最後に受け継いだのはきっと天馬だから。
しかし、最初のほうは桜宮病院の看護師・姫宮のトロさと、天馬の気づかなかいフリをする性格に、ちょっとイライラさせられるところがありました。そんなのが伏線だなんて思ってもなかったんですが、あとでそれで良かったんだと思えます(多分)。
にしても終末期医療って、考えさせられる。天馬の祖母はガンでチューブにつながれたまま亡くなったそうです。ちなみに私の祖母も、ガンとかではないけど最後5~6年寝たきりでした。
人はみんな必ず死ぬのに、普段はそれを考えない。自殺や安楽死がいいとは思わないけど、ただ死を待つだけの人に選択肢があるのは悪いことなのかな?考えても、私には答えが出せませんでした。
最後に三婆の一人の美智が、田口にたどり着いたのはよかった。軽度の認知があるから、私は行く先を心配していました。(このくらいのネタバレは大丈夫かな?)海堂先生の采配はさすが、安心しました。(2022.10.09)
(10.死因不明社会)
『死因不明社会』は2007年10月にブルーバックスから刊行されました。
ブルーバックスとは、
自然科学や科学技術の話題を一般読者向けに解説・啓蒙している新書シリーズ
(引用:ブルーバックス - Wikipedia)
だそうです。題名を( )書きにしたのは、内容が小説ではなく、Aiが必要な背景や当時の医療行政の在り方などが中心に書かれているからです。
正直、難しかったです。。。小説はあっとゆーまに読めるのに、最初のほうは全然進みませんでした。
小説とのリンクで、厚労省の白鳥が新聞記者の別宮葉子のインタビューに答える、という形式で進められているので、その部分は分かりやすいです。内容が全然理解できなければ、白鳥×葉子の対談形式のところだけ読むのもいいと思います。
ただ、この本を読んでおけば、この後で紹介する『イノセントゲリラの祝祭』や『極北クレイマー』の理解が進むと思います。イノセントゲリラでは、解剖の種類がわからなくて自分で調べたことを書いてしまいましたが、その辺の解説もあります。
実話で驚いたこと
「え?これ実話だったの!?」と驚いたことがいくつかあります。
イノセントゲリラに登場した東城大の倫理委員会にて、「通常検査(生きている人対象)で使用する機器で、死体の検査をするのはいかがなものか」という意見があり、白鳥がその理論ならベッドだって同じでしょって論破したシーンがありました。
これを読んだときに「倫理委員会ってこんなこともわからないの?嘘でしょ?」と
思っていましたが、実際によく挙げられる意見なのだそうです。
それから、これもイノセントゲリラで描写されたものですが、厚労省が新たな検討会での法医と病理医へのハシゴ外し。「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」に、法医学者と病理学者の代表者をメンバーから除外したそうです。
ハシゴ外しなんてあからさまなこと、ほんとにやるのかなぁって不思議だったんですが、ほんとにやるんですね。びっくり。
Aiは現代医療に必要だとわかるメリット
Aiのメリットを要約すると、以下のようになります。
- 終末期医療がきちんと行われたか確認できる
- 虐待死を見逃さなくなる
- 生きている人間に還元できる情報の蓄積
- 正しい死因究明は人間の最期に守られるべき基本的人権に値する
- 生前の検査で利用された画像情報と比較できる
- Ai疫学、画像法医学など新たな医学の進展が期待できる
特に最後の「新たな医学の進展が期待できる」って、すごくないですか?
医療に関する法律や行政は戦後からほとんど進化していないのに、医学分野はどんどん進化して、新たな学問が拓けていくのを見られるって、歴史的にもすごいことだと思いました。
死因不明社会は2018年にも出版されているので、10年経ってどう変わったのかについても、読んでみたいと思います。(2022.11.01著)
11.イノセント・ゲリラの祝祭
『イノセント・ゲリラの祝祭』は、2008年11月に刊行されました。白鳥が属する厚生労働省が主催する「医療事故調査委員会創設検討会」の会議を巡る攻防を描いています。
宗教団体「神々の楽園」の信者リンチ死事件が、警察の初動捜査ミス(司法解剖へまわさなかった)ことから物語がスタートします。白鳥と因縁のある加納警視正が首をつっこみ、事件性があると判明します。
バチスタやナイチンゲールのようなミステリでもなく、ジェネラル・ルージュのような医療系とも違い、舞台が会議なのでちょっと内容が難しくなっています。解剖の基礎知識が必要で、それに関する説明もほとんどないので、自分で調べてみました。
解剖分野は同じように見えて、実は3つの種類に分かれます。
帝華大病理学教室の田村教授は病理なので2番、西郷は法医なので3番の住人という住みわけになります。
法医解剖ではさらに、司法解剖・行政解剖・承諾解剖の3つの種類があります。
- 司法解剖→犯罪の疑いのある場合に行われる解剖
- 行政解剖(監察医解剖)→監察医制度のある地域で、犯罪の疑いはないが、死因がはっきりしない場合や不自然死、異常死の原因を調べるために行われる解剖
- 承諾解剖(監察医制度のない地域)→監察医制度のない地域で行われる行政解剖
この物語では、明らかに司法解剖が必要な不自然死に、遺族の希望による承諾解剖で適用され、事件性があると判明したことが問題になりました。承諾解剖って、普段聞いたことないので、そこで戸惑ってしまうかもしれませんね。
物語の全体は厚労省の会議が主体なので、ドラマチックな展開も医療ドラマの派手さもミステリーの謎もありません。割と内容は地味なので、ドラマなどになっていないんだと思います(笑)
そんななかでも、司法や行政のいい加減さを鋭い指摘で浮き彫りにしていくのは、おもしろいと思いました。ただ、私はこうした官僚主導の会議などを見たことがないので、現実味がないというか。
そして彦根の提案は、理想が高すぎるので私にはちょっとピンとこない感じでした。(2022.10.13著)
12.極北クレイマー
極北クレイマーは、2009年4月に刊行されました。北海道にある架空都市「極北市」が舞台となっています。
財政難に喘ぐ都市・極北市にある極北市民病院。極北市民病院に勤務する非常勤医師を主人公にし、地域医療問題をテーマに極北市民病院のずさんな実態と転落を描く。(出典:極北クレイマー - Wikipedia)
イノセントゲリラで、警察庁の斑鳩(通称:サイレントマッドドッグ)が北への工作を指示していましたが、その伏線回収ストーリーです。
これまで見知ったキャラクターはほとんど出てこず、新しいキャラクターばかりなので、ほぼ違う世界の話になってます。しかも不愉快なキャラクターばっかりなので、前半はぐったりするかもしれません。
しかし、半分をすぎたあたりで私も嫌いだった後藤が、そこまで悪いやつでもないかもなって気になってきました。そして極北ラプソディの最後の方に出てくる離島の医師が、こいつだということに最初は全然気づきませんでした。
最初に極北ラプソディを読んでいて、その時の印象はどうという特徴のない人だったのですが、極北クレイマーの前半ではめっちゃ性格悪いです(笑)だから人物像が一致しませんでした。
極北ラプソディは、派手な要素が多いのでおもしろいですが、クレイマーはけっこう読むのしんどいと思います。極寒地方の閉ざされた医療の状態や無責任な行政の在り方には、ほんと腹立つことが多かったです。
そして一番びっくりしたのは、最後の解説です。夕張市を知る関係者は一様に「この登場人物はあの人で、これはあの人」と想像でき、ノンフィクションだと思った方が多いようでした。
海堂先生は、夕張市の取材をしたものの、半日しかなく現場の人の取材はされなかったそうです。しかも海堂先生は、実際のモデルを立てない主義。極北クレイマーは、医師の勤務経験から「病院がこんな具合なら最悪だな」と想像して書かれたのだそうです。
恐るべし、現実世界と寸分違わぬ想像力。私も海堂先生の本を読んでていつも思うのが、現実とフィクションの境目がわからないんですよね。
極北クレイマーから、極北ラプソディは一気に読んだほうが内容が繋がるのでおすすめです。(2022.10.23著)
13.極北ラプソディ
『極北ラプソディ』は、2011年12月に刊行されたものです。私は『スリジエセンター1991』を読まずに、これを先に読んでしまったことをちょっと後悔しています。
スリジエセンターの天城&世良コンビが、20年近くの時を経て世良&今中コンビに受け継がれている気がして、感慨深くなります。
もしかしたら誰の共感も得られないかもしれないんですが、この本の中でかっこいいなと思ったのがこの久世の言葉です。
「役場の人が力になってくれるようになったのは、たかだか十年前だ。(中略)世良君がここを去って、自分の右腕を得るまで十数年、ひたすら待ち続けた。君がうらやむ環境なんて、そんなもんだよ」
久世は、北海道の離島にある診療所で働く唯一の医師でしたが、10年前にようやく役場が医療のために動いてくれるようになって設備が整い、さらに若い医師が1人増えました。
医療を変えようと焦っている世良に伝えた言葉ですが、信じて待つことも忍耐を強いられます。その間よくぞ1人で戦ってこられたなと、頭の下がる思いになりました。
久世のやさしさ、懐の深さ、医師としての決断力、かっこよかったです。
補足ですが、速水も東城大を追い出されたようで、北海道の救急救命で働いています。花房は世良とは昔恋人同士だった仲。隠れ三角関係にも終止符が打たれますので、その辺も楽しみに読んでもらえると幸いです。(2022.09.08著)
14.ジーンワルツ
『ジーンワルツ』は、2008年3月に刊行されました。極北クレイマーで産婦人科の三枝医師の逮捕された事件の後の話です。『ひかりの剣』でも登場した速水のライバル・清川吾郎(兄)が勤める帝華大の産婦人学科の助教・曾根崎理恵が主人公です。
登場人物はほとんど新登場で、曾根崎理恵の不妊治療の活動と代理母出産に絡んだミステリーになっています。
私恥ずかしながら、これを読んで初めて「妊娠は保険適用外」ということを知りました。しかもその根拠は「妊娠は病気ではないから」。この「妊娠は病気ではないから」という言葉は、よく耳にします。間違った使われ方をしていると感じることが多く、その諸悪の根源は厚労省だったということを始めて知りました。
少子化対策として真っ先に考慮されるべきことなのに、おかしい。
せめて「病気ではないけど、生命の危機を有する異常事態ではある」くらいの認識をする優しさはないんでしょうか。これまで海堂先生の本を読んできて、厚労省が悪の枢軸に思えてきました。そんな人ばっかりではないことを信じたいですが。
この本の中でも出てきますが、子どもが健康に生まれてくることは奇跡であって、当たり前ではないんです。
自然妊娠の子が異常児、人工授精の子が健康児だと判明したときに、理恵は次のように考えます。
生物やシステムというものは、再現性を消失し、異常を発現することで崩壊していくものだから
(引用:ジーンワルツ六章)
生物は難しいとしても、システム(=行政)は再現性が失われた時点で、原因追求と対策をおこなえば崩壊は免れると考えられるんですが。医療の未来が暗く感じます。
しかし物語の最後には希望もあって、堕胎を希望していた青井ユミが産むことを決意し、その後マリアクリニックで働いていました。予想される最悪の不幸が彼女に訪れなくて良かったな~、と救いになりました。
ただ、曾根崎理恵がなぜそこまで子どもを欲しがったのかがわからず、旦那との関係も薄くあっさりした描写がちょっと残念でした。あえてあっさりさせたのかもしれませんが。(2022.10.29著)
15.マドンナヴェルデ
マドンナヴェルデは、2010年3月に刊行されました。ジーンワルツと全く同じ時系列で違う人の視点から見たストーリーなので、双子本といった感じです。NHKでドラマになっていたようですが、そのときのタイトルはマドンナヴェルデが使われています。
この本では目新しい情報もなかったので、かなり物足りなかったです。正直言って、この本はあまり読まなくてもよかったかな、と思ってしまいました。ジーンワルツでちょっと話が飛んだな、って感じたところの補足になる描写はありましたが。
ジーンでも登場する青井ユミが、最初の印象は悪いんですが、悪いところばっかりじゃない印象を与える文章が混じっているので、なんかほっとけなくなる感じです。
応援したくなるというか。「根は悪い子じゃないんだよな~」なんて思ったりして。
最初の登場した印象をそのまま貫いて描くことも多いと思うんですが、海堂先生の作品って、登場人物にいろんな表情を与えるところが好きです。印象が最初は悪かった黒崎教授とか、螺鈿迷宮で出てくる結城さんとか。
そういうところは好きですが、今回のはどこかにつながる伏線もないようだし、物足りないの一言に尽きます。(22.11.29著)
16.ナニワモンスター
ナニワモンスターは、2011年4月に刊行されました。あらすじは以下のようになっています。
架空都市として浪速府を設置し、2009年に発生したインフルエンザ騒動をモデルに新型インフルエンザ罹患者に接する浪速府の医師親子の奮闘と、その裏で繰り広げられていた浪速府知事・村雨弘毅と霞が関の官僚たちとの暗闘を描く。
これ、2011年に書かれてるんですが、、、新型コロナの騒動で最近聞いたぞってことばっかりなんです!その点にまず驚きました。そして、個性的な新しいキャラもたくさん出てきて、なんか起こりそうでワクワクしたんですが。
ジーンワルツから、なんかいまいちな流れです。個々の新キャラの登場する世界観はとてもいいんですが、全部を回収しきれてない感じがしました。あと気になるのが、彦根がチートキャラ化していること。
なんか、彦根が絡めば諸問題が解決される、みたいな。黒幕・彦根だったからこんな風に事象が動いたんだぜ、みたいな。それと、彦根の主張にページが割かれすぎていて、ちょっとエンタメっぽくない要素が増えたなって印象も強く感じられました。
海堂先生の言いたいことを、彦根に代弁させているんだろうとは思うんですが。ほんとに厚労省が嫌いなんでしょうね(笑)
それから、不満がもう一つ。今回の敵・本田苗子(みつこ)は、明らかに敗北とわかる形で論理的に成敗(言い方が古い)してもらいたかったな~。(22.11.29著)
18.輝天炎上
『輝天炎上』は、2013年1月に刊行されました。『ケルベロスの肖像』と同じ時間軸です。読む順番を間違えましたが、『螺鈿迷宮』と『極北クレイマー』を読んだすぐあとだったので、超脇役で登場した関連人物の特定がラクでした。
主人公は、螺鈿迷宮でも登場した天馬くんです。螺鈿迷宮で碧翠院の炎上事件から1年後の舞台で、天馬くんがロクデナシ医学生から更生して、医師目指して頑張っています。
研究に「死因究明制度の問題点」をテーマに、関係者への取材を重ね現状の死因究明制度の問題点を炙りだしていきます。碧翠院の怨念と、東城大学の設立するAiセンターの邪魔をしようとする人達との攻防も見どころです。
ケルベロスは映画になったように、ドラマチックでハラハラする展開がやっぱりおもしろいですが、輝天炎上も同じ時間軸の事件を天馬くんの視点から書かれているので、おもしろかったです。
謎というほどではないけど、気になった点が2つありました。
①小百合が叔母の茉莉亜に会いに行きますが、何の目的で行ったのか?叔母といいながら、巌雄の兄弟なのか華緒の姉妹なのかが明かされなかったこと、そして茉莉亜はなぜ息子の三枝久広(極北クレイマーで逮捕された産婦人科医)の逮捕に小百合が関わったことを知っていたのか?
どっちの兄弟なのかはあまり関係ないんでしょうが、その他の問題は他のストーリーでまた明かされていくのかなぁ?と楽しみです。
※(10/29追記)ジーンワルツでは、城崎家の三姉妹と言っているので、華緒の姉妹だと推測されます。
②すみれが兄の城崎亮は「お兄ちゃん」と呼ぶのに、姉はお姉ちゃんではなく「葵ちゃん」と読んでいたのが気になりました。葵ちゃん呼びは、螺鈿の時にもなんか違和感があったんですが。もしかしたら、特に意味はないのかもしれません。
極北クレイマーの市民病院に勤務していた看護師・鶴岡師長も端役で出てきました。鶴岡師長は、印象が薄かったので、時間が空いて読んだら「え、誰?」ってなってたと思います。
螺鈿のときの三婆トリオ最後の一人、美智が今回息を引き取りました。天馬くんが看取ったんですが、私このシーンは涙しました。色々あっただろうけど、美智に幸せな死が訪れてよかったです。(2022.10.24著)
シークワーサーを使わない理由がない⁉美味しいだけじゃないスーパーフード
気温が暑くなってきて、そろそろ夏が近づいていますね。
夏になるとコンビニやペットボトル飲料などに、沖縄料理や南国の食べ物が登場しますが、その中の定番食品の一つに「シークワーサー」があります。
さわやかな柑橘の酸っぱさで、私は果汁を冷たい水で割ってゴクゴク飲むのが夏の定番です。
でもシークワーサーは、美味しいだけではなく栄養効果も高い果物で、美容と健康にいいんです。
意外と知られていないシークワーサーの栄養やシークワーサー果汁はダイエットに使えるのか、おすすめレシピを書いていこうと思います。
お得に買える商品の紹介もあるので、ぜひ最後まで読んでください。
シークワーサーはどんな果物?
ちなみに、シークワーサー?シークヮーサー?
「ワ」が大きいか、小さいか、どちらが正しいのでしょうかね?
一般的に「シークワーサー」が多く使われているようですが、「シークヮーサー」、「シークワーシャー」、「シークァーサー」などなど、メーカーによって色々違うようです。
本当は和名で「ヒラミレモン」、シークワーサーは沖縄の方言が市民権を得てそう呼ばれています。
ただ小さい「ヮ」は変換が難しい(正直めんどい)ので、多くは大きい「ワ」が使われているのではないでしょうか。
このブログでも「シークワーサー」で統一します。
シークワーサーは、琉球諸島と台湾に自生する柑橘類です。
普通のミカンと同じように、熟すとオレンジ色になって甘くなります。
私たちが買えるシークワーサー果汁に使われるのは、青い時期に収穫したものでかなり酸っぱいです。
シークワーサーの栄養や効能、ダイエットにいいのか?
栄養
ビタミンが豊富に含まれていて、美容と健康に良さそうです。
カルシウムも含まれているとは、意外でした。
シークワーサーに含まれるクエン酸の量は、レモンの2倍相当です。
ところでノビレチンとは?
「ノビレチン」あまり聞いたことのない成分がありますよ。
これはなんでしょうか?
ノビレチンは、特に熟す前の青いシークワーサーに多く含まれています。
ノビレチンとは柑橘系に含まれるポリフェノールの一種で、柑橘類の中では断トツに多いです。
シークワーサーのノビレチンは、100gあたり267mg含まれています。
次に多く含まれるぽんかんの127mgと比較しても、その差が歴然です。
このノビレチンは、調べるとかなりいいことが多いようです。
たくさん出てきました!!
- 血糖値・血圧上昇の抑制
- がん抑制効果
- 抗認知作用
- 頻尿の改善
私の母は、高血圧で頻尿で認知症です。
このノビレチンに注目したのも、母の健康問題にアプローチできるのかもしれない、と思ったからです。
冬は寒くてシークワーサーを飲ませていなかったのですが、ここ最近特に頻尿がひどくなってきたのと、気温が高くなってきたので、また飲ませてみようと思います。
ダイエットにはいいのか?
シークワーサーは、ダイエットにもいいようです。
ダイエットにもいいなら、積極的に摂りたい栄養素ですね。
食べ過ぎるとどうなるのか?注意すること
酸っぱいので、あまり飲み過ぎることもないかと思いますが、原液で1日あたり50~100ml程度を目安にしてください。
シークワーサーに含まれるポリフェノールの一種「ヘスペリジン」を摂りすぎると、お腹を下したり痛くなったりすることがあるようです。
お腹が弱い人は、飲みすぎないように注意しましょう。
特に、空腹時にクエン酸を摂ると胃や腸がビックリするので、食中や食後に摂るようにしてください。
また、ジュースで割ると糖分の摂りすぎになってしまうかもしれませんので、こちらも注意してくださいね。
シークワーサーと相性のいい料理やレシピ
シークワーサーは、料理にもお菓子にも調味料として使うことができます。
酸味が味のアクセントになって、特に暑いこれからの時期には活用することが多いと思います。
①冷製デザート風さつまいものクリチソース和え
持ち寄りパーティで作って出したら、とても好評でした。
お酒が好きな方に言わせると、ワインやブランデーのおつまみになりそう、とのことです(私お酒あまり飲まないので、その辺よくわからないのですが……)。
ざっくりした料理の説明になってすみませんが、私のオリジナルレシピは分量が毎回テキトーなので、大体の参考にしてください。
【材料】
- ふかしたさつまいも
- 栗きんとんに使われる黄色い栗
- クリームチーズ
- ★はちみつヨーグルト
- ★シークワーサー果汁
- ★シナモン
【手順】
- クリームチーズは常温でやわらかくしておく。
- さつまいもはふかして、サイコロ状にカットする。
- ★を1に混ぜる。(甘みが足りなければはちみつを追加で入れても)
- さつまいもと栗を入れたボウルに、★ソースをかけて完成です。
かぼちゃをさらに追加しても美味しいです。
②経口補水液
熱中症予防にも、暑い時期に用意しておきたい経口補水液の作り方です。
【材料】
- シークワーサー果汁70ml
- 白砂糖大さじ4杯
- 塩小さじ1/2杯
- 水1リットル
【手順】
全て混ぜるだけです。簡単!
③アボカドとツナとコーンのオイマヨ和え
子どもでも食べやすい簡単料理です。
【材料】
アボカド小さ目 1個
シーチキンL 70g
冷凍コーン(スイートコーン) 大さじ4
■ 調味料
マヨネーズ 大さじ2
オイスターソース 小さじ1
シークワーサー果汁(又はレモン果汁) 小さじ半分
塩 ちょっぴり
【手順】
アボカドを切って、全て混ぜるだけです。シーチキンは缶詰の汁ごと使います。
④シークワーサー甘酒シャーベット
体にいい食材の組み合わせだから、罪悪感ゼロのシャーベット。
【材料】
冷凍甘酒 大さじ5
冷凍シークワーサー 大さじ1
【手順】
- シークワーサーを製氷皿で凍らせておく。
- 甘酒を冷凍しておく。
- 1と2をブレンダーで混ぜる。
【お得情報有り】シークワーサー果汁はどこで買えるのか?口コミは?
通販で購入できるシークワーサーの中でも、口コミの評価が高いものを集めてみました。
青切りシークワーサープレミアム100
このリンクからだと、初回限定のお得な価格で購入できるようです。
個人的には、IKKOさんの琉球絣のようなお着物が素敵すぎて、ページをガン見してしまいました(笑)
【青切りシークワーサープレミアム100の口コミ】
とても爽やかで美味しくて、沖縄を感じられます。夫婦とも料理やお酒が好きなので、私はビールに、夫は焼酎と割って飲んだり、サラダや魚料理に使ったり、便利で使い方無限大です。
(引用:青切りシークヮーサー100)
ジュースとして美味しく飲めるから続けるのも楽。料理にも使えるし、家族の健康管理にも役立てられて便利。美容のためにも続けたいです。
(引用:青切りシークヮーサー100)
オキハム
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2L入りの大容量です。
シークワーサーは料理やお菓子の隠し味に使えるので、意外とあっとゆうまになくなります。料理やお菓子作りが得意な方は、大容量もおすすめです。
【オキハムの口コミ】
元気ママキッチンで見て購入しました。美味しいです!私は炭酸で割って飲むのが好きです。たまにハチミツも入れると美味しいし、元気になります。お刺身のお醤油に混ぜてみたり、そのままお刺身に付けたり、爽やかで美味しいです。元気でいて欲しい友人にも贈りました。喜んでくれました!認知症予防にも良いらしいので、毎日飲んでいます!
2回目の購入です。とても美味しいです。暑い間は、炭酸で割って飲んでいました。
涼しくなったので、温かいのも美味しいです。納豆に入れたり、お豆腐にかけたりしていただいています。
JAおきなわ
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500mlのペットボトルに入った、使いやすいサイズです。
初めてシークワーサーを購入するなら、このような使い切りやすいサイズを選ぶのもいいと思います。
【JAおきなわの口コミ】
2度目の注文です。焼酎に炭酸水とコレで毎日飲んでます。
甘すぎず、さっぱりしてるので、しばらくリピート続きそうです^ ^(引用:【楽天市場】パン君 さんのシークヮーサー 原液 青切り JAおきなわ 500mlペット×4本セット / 100%沖縄産シークワーサー(泡盛通販 泡盛商店) | みんなのレビュー・口コミ)
健康に良さそうなので初めて飲んでみました。
酸っぱすぎたらどうしようかと思いましたが、全くそんなことはなく飲みやすくておいしいです。
飲みすぎになりそうです。(引用:【楽天市場】みーこ4855さんのシークヮーサー 原液 青切り JAおきなわ 500mlペット×4本セット / 100%沖縄産シークワーサー(泡盛通販 泡盛商店) | みんなのレビュー・口コミ)
山原シークワーサー
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農薬不使用の安心できる果汁です。
【山原シークワーサーの口コミ】
2回目の購入です。最初に購入の際、他のお店の商品も3種類試して見ましたが、この山原シークヮーサーが1番本物に感じました。酸っぱく少し苦味もある。他のお店の商品は薄くかんじたり飲みやすく甘く感じました。飲みやすさより、地元の方が古くから飲んでいるその物という感じ。炭酸で割ったり、ドレッシングに入れたりと工夫して使っていますが、慣れて来ると酸っぱさも苦さも気になりません。どうせ飲むなら、飲みやすさよりも本物の味を。
無農薬&無化化学肥料栽培に惹かれて
お酒を飲まないのにいつも肝臓がお疲れなようで、疲労回復の意味も含めてこちらを購入しました。前回からのリピートで、今、4本目を飲み終えたところです。
体の疲労感も楽になってきたし、飲む日焼け止め効果?も出ているようでお肌の状態も良いですのでこれからも継続したいと思います。
通販の他にも、スーパーでも見かけることがあるので、ぜひ探してみてくださいね。
川端康成を読んでみる
川端康成について今回は書いてみました。
国内では人気がない作家なのか?
最近の静岡新聞だったと思うんですが、ノーベル賞を取った作家にも関わらず、日本では人気がイマイチなのだって書いてありました。
本屋さんでも扱いが小さく、研究をしている人も少ないらしく、川端康成を勉強したくて日本に来た留学生ががっかりしていたなんていうエピソードも添えられていました。
かくいう私も『雪国』と『伊豆の踊子』くらいしか代表作を知らないし、読んだ記憶もないし、ノーベル賞をもらった理由も全く知らない。。。
でもなんで研究する人も少なくて、日本ではあんまり人気がないんでしょうかね??
そこはちょって分からないのですが、ノーベル賞をもらった理由くらいは調べたら分かりそうですね。
川端康成がノーベル賞をもらった理由とは?
日本人の心の精髄を優れた感受性をもって表現する、その物語の卓越さ
が受賞の理由だそうです。
文学作品にうとい私は、全然わかりません。
語るならちゃんと読んでからにしましょう。
ただ、文学研究者の「大木ひさよ」さんはこう語っています。
川端の作品の中には、「美しい伝統的な日本」と、太田夫人のように一人の女性の中に、相手を立てて自らをへりくだるような、大胆な「新しいタイプの日本人(女性)」が同居している。
それらは川端独自の世界でありながら、外から見ると伝統を守りながら新しい何かを求めていた日本と一致したのではないだろうか。
(中略)
伝統と近代化を持ち合わせた川端文学は、世界が次の世代に求めていたものであり、それがアジア初の「ノーベル文学賞」へと繋がったのだと思う。
(引用:川端康成とノーベル文学賞)
同資料では、ノーベル賞に推薦されていた谷崎潤一郎は、西洋文学に影響されていると審査員から判断されていたともあります。
川端康成の受賞ポイントは、どうやら日本人らしさや伝統を守りながらというところだったようです。
『美しさと哀しみと』を借りて読んでみた
図書館にあった『美しさと哀しみと』を借りてきました。
正直、まったく期待していなかったんですが、おもしろかったです。
勝手に森鷗外と夏目漱石みたいな古典文学だと思っていたんですが、初版1973年の現代文学でした。
なので読みやすかったです。
それよりも主人公の大木年雄がやばい。
昔の本って、なぜすぐによそで女を作るのか?
しかも相手は未成年。
今の時代だったら逮捕されてるでしょう。
「こいつ、ろくでもないな~」と思いながら読みました。
いやほんとに奥さんがかわいそすぎる。
エンディングも奥さんが一番の被害者と言えます。
原因を作ったのは年雄。
天罰が年雄にだけ当たればいいのに、周りの人がめっちゃかわいそすぎる。
全て年雄が悪いのに、奥さんがこれ以上苦しむ必要ないのに。
やっぱ浮気とかしたら縁を切ったらいいんでしょうかね。
私は結婚をしていないのでなんとも分かりかねますが。
と、私の読んだ感想はこんな感じですが、ノーベル賞受賞の理由になった「美しい伝統的な日本」の描写は、具体的にはよくわかりませんでした。
狂気的なシーンも、鬼気迫る感じでもなく、淡々としているわけでもないですが、とても読みやすいです。
また40年以上も前に執筆された本なのに、同性愛や三十路になってもまだ結婚しない息子などが出てくるので、最近出版された本だったかなと錯覚してしまいました。
ラストまでおもしろいので、気になった方はぜひ読んでみてください。
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ズミ麻婆を食べてみた
今日は雨です。
桜の花が散ってしまうでしょうね~。
朝から結構ひどく降っています。
春って桜の花がいつ咲くかまでが、一番楽しい時間だと思っています。
咲き始めるとなんか春の終わりを感じるような気がします。
昨日ズミ麻婆を買って食べてみたのでその感想などなど書いていきます。
ズミ麻婆とは?
まず、「ズミ」とは静岡県民なら誰でも知っているスーパースターでありアナウンサーの「高橋正純」氏のことです。
地元大手スーパーの「遠鉄ストア」とのコラボ企画で3/30~(ちなみにこの日はズミさんの誕生日)ズミさん監修の麻婆豆腐を販売しています。
ピザ以外はネットからの予約ができるようです。
販売されるのは3種類。
- ズミマーボー 1パック 298円(税込321円)
- ズミマーボー丼 1パック 398円(税込429円)
- ズミマーボーピザ 1カット 150円(税込162円)
(K-mix×遠鉄ストア共同開発 ズミマーボー3/30(水)発売決定! |遠鉄ストアからのお知らせ|遠鉄ストア)
普通のマーボーを2パック購入。
ピザがあるのは今詳細を調べていて初めて知りました。
一緒に買ってくればよかった……。
ズミさんて他にも、静岡の老舗銘菓店「田子の月」とお菓子のコラボもしています。
評判がいいのか、いろんな風味がどんどん追加されている様子。
気になっているのでそのうち食べてみたいです。
実食
1パック200gなので、ちょっと多めの1人分って感じです。
全然辛くなく、食べやすい味です。
ご飯との相性はやっぱり最&高です♪
たけのこの水煮が入っているんですが、小さくても食感があります。
ただ、私にはちょっとニンニクの量が多く感じました。
正直、町中華でほとんど食事をしたことがないので、これが町中華の味なのかわかりません(笑)
あと、浜松市北区都田にある須部商店の「勘四郎アルプス木綿豆腐」も初めて知りました。
WEBサイトを見たら、お豆腐の製造販売と飲食店をやっているようです。
大豆製品が好きなので、チャンスがあれば立ち寄ってみたいです。
『SINGネクストステージ』観てきました
久しぶりの雨で、肌寒い日になりました。
今日から公開の『SINGネクストステージ』を、一番早い時間で観てきました~♪
春休みに入っているから、子どもがたくさん来てました。
ネクストステージは続編!
初回作は、先週テレビでも放映されていた『SING』です。
子ども向け色が強いからか、吹き替え版しかやってませんでした。
1作目でスキマスイッチの大橋さんやMISIAがキャスティングされてて、歌手の新しい一面が見れます。
作中に使われている曲も良い曲が多くて、かなり楽しめます。
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あらすじ
――あれから5年。コアラの支配人バスター・ムーンの奮闘で、見事に再生したニュー・ムーン劇場は連日満席、活気に満ち溢れていた。お馴染みの仲間、ロジータ、アッシュ、ジョニー、ミーナ、グンターは、地元で大人気。ところがバスターは、さらなる夢と野望を膨らませていた。エンターテインメントの聖地で、自分たちのショーを開催したい! その情熱だけを胸に、コネもツテもないまま、バスターは仲間たちと共に大都会へと向かう――。
前作からさらに素敵な歌手をキャストに追加されてます。
B'zの稲葉さんとか木村昴とかアイナジエンドとか。
山ちゃん(山寺宏一)のマイクが今作は出ないけど、山ちゃんはちょいちょい出てくる。
見る前からめっちゃ楽しみにしてました。
感想
最高でした。
音楽が素敵で、ほんとに見に行ってよかったです。
知らない曲でも自然にリズムに乗ってました。
近くの席に座っていた幼稚園くらいの子どもが、めっちゃリズムに乗って踊ってました(笑)
SINGはアニメーションですが、キャラクターの表情がとっても豊かです。
それぞれのキャストの声がもう最高です。
アイナジエンドのしゃべり方もすっごくかわいい♥歌もやっぱいい。
長澤まさみがやっぱりかわいい。あんなにかっこいいの歌えるなんて、うらやましい。
個人的に一番刺さるのは、やっぱ大橋卓弥のジョニーがステージで歌う「A Sky Full Of Stars」がめっちゃ好みでテンション上がりました。
タロン・エガートンが歌うバージョンも好きです。予告をたくさん見てました。
このシーンを見たくてしょうがなかったので、なぜか涙が出てきた、情緒不安定(笑)
あと、やっぱり稲葉さんかっこよかったです。ライオンのイメージがドンピシャ。
昔からファンなので、もっと出番が多くても良かったんですが、大物シンガーだからとえこひいきしないところがSINGのすごいところだと思います。
字幕版も見たいので、早くDVD出ないかな。
観て帰ってきてそのままこのブログを書いているので、テンションがおかしいです。
失礼しました~♪